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満月の日は大地震が多い?

差は見られない

今回のデータでは、満月の日に大地震が増える様子はまだ見えていません。備えは、どの月齢の日も大切です。

世界のM6以上の地震(USGS)

平均(全期間)
0.32 件/日
満月の日 (±24時間)
0.31 件/日
新月の日 (±24時間)
0.32 件/日
今日(月齢 25.9)と同じ月相の日の判定
差は見られない
対象データ
1973年〜2026年・USGS世界カタログ・余震除去後 6,370 件

今日の数字

直近7日間のM6+地震: 0件(1973年以降の平均 2.7件/週)

直近のM6+地震と、そのときの月齢

  • 2026年9月25日M6.6Tadine(ニューカレドニア)の東北東 80km月齢 14.7
  • 2026年9月20日M6.4Kainantu(パプアニューギニア)の北北東 49km月齢 9.2
  • 2026年9月17日M6.5Nikolski(アラスカ)の西 177km月齢 6.5
  • 2026年9月11日M6.5Teluknaga(インドネシア)の北北東 121km月齢 0.7
  • 2026年9月3日M6.3Nikolski(アラスカ)の南南西 89km月齢 21.7

最新の地震を、発生時の月齢と並べています。毎日自動更新されます。

第2幕: 大地震の数を大きく動かしていたもの

今回のデータで、はっきり見えた差はこちらです。

×12

M6+地震の発生後30日間・同一震源域では、M6+が平常時の約12倍のペースで発生します(余震・群発地震)。

M6+地震の約15%は、先行する同等以上の地震の近傍・30日以内に起きた「続き」です。

少なくとも今回のデータでは、大きな揺れのあとの30日間のほうが、ずっとはっきり地震を増やしていました。月との関わりは、まだ探している途中です。

この判定はどう計算しているか

USGS(米国地質調査所)の世界地震カタログから、1973年以降のマグニチュード6.0以上の地震を毎日取得しています。微小地震を使わないのは、観測網の偏り(昔は小さい地震を記録できなかった、地域によって検知能力が違う)によるノイズを避けるためです。

大きな地震の後には余震が群れで続きます。これをそのまま数えると「たまたま満月付近に本震が1つあっただけ」で数百件が満月側に積まれてしまうため、本震の近く(同一震源域・30日以内・本震より小さい)で起きた地震は除外する簡易デクラスタリングを行っています。

そのうえで、各地震の発生時刻(UTC)と直近の満月の瞬間との時間差を計算し、満月の瞬間±24時間に入った地震の数を、月齢と無関係に起きると仮定した場合の期待数と比較します。新月についても同じ計算をしています。差が統計的に意味を持つかどうかを内部で判定し、結果をページ上部の1語に変換しています。詳しい基準は方法論をご覧ください。

日本の地震(震度)の数え方

日本の地震は、気象庁の「震度データベース」から、1996年以降に最大震度3以上を観測した地震を取り出し、世界のデータと同じ方法で余震を除いてから数えています。マグニチュードではなく震度を使うのは、日本で暮らす人が「地震が多い」と感じるのが揺れの強さだからです。1996年に震度階級が改定(震度5・6を弱・強に分割)されたため、判定と年表はそれ以降に限っています。

震度4以上だけでは余震を除くと約1,100件と少なく、満月の前後1日に入る件数がわずかで、判定を保留せざるを得ません。そこで震度3以上まで広げています。この線引きは結果を見る前に決め、どんな結果でもそのまま載せる前提です。

「過去の大地震と月齢」の一覧は、1919年以降に最大震度6弱以上(1996年以前は旧震度6以上)を観測した地震を、余震も含めてすべて載せています。月齢は各地震の発生時刻から計算しています。

月と地震の関わりを探る研究

実は「潮汐力が地震の引き金になりうるか」は真面目な研究テーマです(tidal triggering)。月と太陽の引力は地殻にもごくわずかな力をかけており、特定の条件下(浅い逆断層、潮汐応力が断層運動と同じ向きに働く場合など)で統計的にわずかな相関を報告した研究もあります。

報告されている効果はまだとても小さく、「満月の日は危ない」と言える段階ではありません。それでも、月の引力が地面にまで届いていること自体は確かです。本サイトの判定は「カレンダー上の満月の日に大地震が目に見えて多いか」という一つの問いへの答えで、潮汐研究とは見ている細かさが違います。

まだ見えていないこと

今回の結果は「月は関係ない」という意味ではありません。今の調べ方では、次のようなことが見えていません。

  • 断層の種類や場所ごとの動き:研究で手がかりが出ているのは、浅い逆断層など条件のそろった場合です。世界中の地震をまとめて数えると、その動きは薄まってしまいます
  • その瞬間に断層にかかる力:月の引力が断層を押す向きと大きさは、場所と時刻で変わります。「満月」という暦の一点だけでは、その違いをとらえきれません
  • 小さな地震:観測網の偏りを避けるためにM6未満を外しているので、小さな地震の増減は見ていません

次に調べたいこと

  • 震源の深さや断層の種類で分けて、同じ方法で確かめる
  • 日本の震度データで、地域ごとに分けて見る
  • 月が地球に近い満月(スーパームーン)と重なる大潮だけを取り出して比べる

月の引力は、確かに地面まで届いています。その小さな力が、どこかで地震とつながっていないか。いつか、データで見つけ出したいと思っています。

データ出典

  • 気象庁 震度データベース検索 — 日本の地震(1996年以降の震度3以上、1919年以降の震度6弱以上)。出典:気象庁ホームページ(データを加工して作成)
  • USGS Earthquake Catalog — 地震イベントデータ(パブリックドメイン)
  • 月齢・朔望の瞬間は Jean Meeus "Astronomical Algorithms" のアルゴリズムによる自前計算(UTC基準)

最終更新: 2026年10月7日 00:48 (UTC)(毎日自動更新)