満月の日は原油が荒れる?
差は見られない
本ページは過去統計の提示であり、投資判断・売買タイミングの示唆ではありません。
WTI原油(米国指標)
- 平均(1日の値動き幅)
- 1.79%
- 満月の日 (±24時間)
- 1.81%
- 新月の日 (±24時間)
- 1.83%
- 満月の日の判定
- 差は見られない
ブレント原油(欧州指標)
- 平均(1日の値動き幅)
- 1.66%
- 満月の日 (±24時間)
- 1.65%
- 新月の日 (±24時間)
- 1.74%
- 満月の日の判定
- 差は見られない
対象データ: 1987年〜2026年・EIAスポット価格・9,738 営業日分
第2幕: 原油を大きく動かしていたもの
今回のデータで、はっきり見えた差はこちらです。
×9.3
WTIが最も大きく動いた1%の日——金融危機、OPECの増減産、戦争、コロナショック——は、平常の約9.3倍動いています。原油を大きく揺らしていたのは、地政学と需給のニュースでした。
極めつけは2020年4月20日。WTIは史上初めてゼロを割り込み、1バレル-37.0ドルをつけました。原因は、原油を貯める場所が尽きたことでした。
少なくとも今回のデータでは、原油を大きく動かしていたのは産油国の会議とニュースの見出しでした。満ち欠けとの関わりは、まだ見つかっていません。
「満月は相場が荒れる」という言い伝え
相場の世界には「満月・新月は転換点」「満月の日はボラティリティが上がる」という言い伝えが古くからあり、月齢をチャートに重ねるインジケーターも数多く存在します。この言説は株や為替だけでなく、世界経済の体温計とも言われる原油にも向けられてきました。原油は地政学・天候・需給に敏感で値動きが激しいぶん、「満月の日は荒れる」という印象が育ちやすい題材でもあります。本ページはこの問いを、WTI(米国指標)とブレント(欧州指標)について毎日検証します。
この判定はどう計算しているか
- データは米エネルギー情報局(EIA)が公表する日次スポット価格。WTIは1986年〜、ブレントは1987年〜の公的な値です
- 検証するのは値動きの方向ではなく大きさです。各営業日の対前日変化率の絶対値(その日どれだけ動いたか)を計算します
- 原油の値動きにも曜日や季節のパターンがあります。そこで「同じ曜日×同じ月」の平均を期待値とし、実測÷期待の指数で比較します(為替トピックと同じ調整方式)
- 米市場の大引け頃の月齢で「満月の日(瞬間±24時間)」「新月の日」を判定し、各グループの指数の平均を平常(1.00)と比較します
詳しい判定基準は方法論をご覧ください。
注意していただきたいこと
- 本ページは過去統計の提示であり、投資助言ではありません。仮に判定が「差は見られない」以外になったとしても、それは取引で利用できる差を意味しません
- 検証しているのは「カレンダー上の満月の日に値動きが目に見えて大きいか」だけで、月齢インジケーター手法の優劣については何も主張しません
まだ見えていないこと
今回の結果は「月は関係ない」という意味ではありません。今の調べ方では、次のようなことが見えていません。
- 1日の中の動き:使っているのは1日1回の値です。1日のうちの大きな上げ下げは、終わりの値だけでは見えません
- ほかの市場:今は原油だけを見ています
次に調べたいこと
- 1日の高値と安値の幅(値幅)で確かめる
- 株価指数など、ほかの市場でも同じ方法で確かめる
相場の世界で長く語られてきた言い伝えには、まだ数字にできていない何かがあるのかもしれません。いつか、それをデータで見つけ出したいと思っています。
データ出典
- U.S. Energy Information Administration (EIA) — WTI(クッシング)・ブレント(欧州)日次スポット価格(米政府=パブリックドメイン、出典明記のみで利用可)
- 月齢・朔望の瞬間は Jean Meeus "Astronomical Algorithms" のアルゴリズムによる自前計算(UTC基準)
最終更新: 2026年10月7日 00:48 (UTC)(毎日自動更新)